Hanae Profile Pic河合英恵(かわい・はなえ)
北海道札幌市出身
Savannah College of Art and Design 在学中 Painting学科
Trilingual online art magazine “SHIFT” パートタイムコントリビューター

Sei

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Title: Sei (S.A.)
Lithography
7×8”

Anne

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Title: Anne (S.A.)
Lithography
7.5×8.5”

Alice

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Title: Alice (15/26)
Lithography
16×22”

Art Scenes #1 Lithography

 
はじめまして。河合英恵といいます。これから少しずつですが作品を紹介していきます。作品を通してアートを楽しんでいただけると幸いです。

Lithographyとは石版画のことをいいます。その名の通り石を使います。版画という手法のなかではなかなか聞き慣れないかもしれません。最近では科学や技術の進歩で、重い石など使わなくったってできてしまうようになったからです。実際、石の代わりにアルミニウム板を使って、全く同じ方法で刷ることができます。ですが、石には石の魅力があるのです。自然の産物から生まれる作品には人工物から生まれたものとは違う深みをだします。

さて、その魅力とはなんなのか。わたしが個人的にもっとも興奮するのは、石のテクスチャーです。木版画なんかで刷りたい絵を木の板に直接彫るように、石版画でも刷りたい絵を石に直接描きます。その描く作業をするまえにやらなくてはいけない大事なことがあります。それは石をやすりがけすることです。なんでこれをするかというと、石の表面を均等に平らにしてまんべんなく絵が刷れるようにするためです。この作業によって、刷られる絵はものすごく変化します。たとえば、粗いやすりか細かいやすりかで木目が変化し、石を使ってやするか、レビゲイターというやすり機を使うかでも変化します。ということは、当然刷られる絵にもそれが影響して変化するのです。一番はじめの工程から、これからどんな作品が仕上がるのか、思考しながら丁寧に始められるし、そのときの気分やインスピレーションにあわせて制作することもできるのです。

正直言うと、石版画はとても難しいです。石版画のプロセスはとても化学的で、油と水の反応を使って刷るわけなんですが、毎回うまく刷られるわけではなく、水が少ないとかインクが足りないとなると思うように表現できなかったり。たくさんの化学物質を使用するので、その利用する手順を間違えるだけで、なにも刷られなくなるかインクだらけになって刷られることもあります。ですが、それがうまくいったとき、自分の思ったとおりに刷られてでてきたとき、この感動ったらありません。リソグラフはいっけん普通のドローイングのようにもみえますが、経験と努力が生み出す素敵な作品なんだと思っていただけたら幸いです。